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骨董・古美術用語辞典
鑑賞・査定・売買で必要な基礎用語集

骨董・古美術の世界には独特の専門用語が多く存在します。初めて骨董市に出かけたとき、査定を依頼するとき、オークションカタログを読むとき——このガイドが手引きになるよう、頻出する基礎用語を分かりやすく解説します。

赤絵あかえ
白磁の素地に赤を主色とした上絵を施した磁器。有田(柿右衛門)・九谷・京焼などで発達。赤・緑・青・黄・金の5色を用いた「五彩」も同義で使われる
アクビあくび
焼成時に窯の中で生じたひずみや変形のこと。意図的なものは「景色」、非意図的なものは「難あり」として扱われる
あがりあがり
焼き物が窯から取り出されること。「初あがり」は新作・新品の意味でも使われる
印章・款識いんしょう・かんしき
陶磁器・絵画などに押された作者の印や銘のこと。落款(らっかん)とも呼ばれる
色絵いろえ
白磁に複数の上絵の具で彩色した磁器。染付と組み合わせた「染付色絵」が代表的
上薬うわぐすり
素地の上に掛ける釉薬のこと。焼成後にガラス質の層となり素地を保護し光沢・色を与える
うぶ出し
一度も市場に出ていない品物が初めて売りに出されること。「うぶ」は新品・未使用ではなく、市場未経験の意味
貫入かんにゅう
釉薬の細かいひびのこと。素地と釉薬の収縮率の差によって生じる。萩焼・信楽焼などでは景色として評価される
窯変かようへん
焼成中の窯の中の雰囲気(酸化・還元)や炎の当たり方で、予期せぬ色や模様が生じること。景色として高く評価される
共箱ともばこ
作者本人が書いた箱書きのある箱。箱書きのない箱(後補箱・他人の箱)より格段に価値が高くなる
景色けしき
焼き物の表面に現れる自然の変化の総称。窯変・焦げ・灰かぶり・自然釉など。茶人が特に重視する美的概念
高台こうだい
茶碗・皿などの底部に設けられたリング状の台脚。高台の形・大きさ・仕上げが陶磁器鑑定の重要な判断材料になる
古美術こびじゅつ
製造から概ね100年以上経過した美術工芸品の総称。法的には「文化財」の概念とは別。輸出規制・関税の免除基準としても使われる
骨董こっとう
古い美術品・工芸品・珍品の総称。「antique」と同義だが、日本では年代よりも稀少性・趣味的価値を重視する文脈で使われることが多い
呉須ごす
染付(青白磁)に使われる青色の顔料。コバルトを主成分とし、焼成後に鮮やかな藍色に発色する
在印ざいいん
作者の印(落款)が作品に押されている状態。在印の有無と真贋は別問題で、無印でも真作があれば有印でも贋作がある
志野(しの)
美濃焼の一様式。白い長石釉と赤い火色が特徴の茶碗。「志野の茶碗は割れ茶碗」と言われるほど欠けやすい土が特性
染付そめつけ
白磁に呉須(コバルト)で絵を描き透明釉を掛けた青白二色磁器。「青花(せいか)」「ブルー&ホワイト」とも呼ばれる
胴(どう)
花瓶・壺などの本体の最も張り出した部分。「胴回り」は横幅の最大値を指す
出来(でき)
仕上がりの品質を指す言葉。「出来がいい」は品質が高い意味。骨董市での評価語として日常的に使われる
手替わりてがわり
同一の窯・作家の品物でも、時期・窯変・素材によって表情が異なること。コレクターが複数枚集める動機になる
なつめ(棗)
茶道で薄茶を入れる蓋つきの小容器。漆塗りが基本で、中次・大棗・中棗・小棗の4種がある
難ありなんあり
傷・欠け・割れ・ひびなど品物に問題がある状態を婉曲に示す業界用語。具体的な内容は必ず確認が必要
箱書きはこがき
桐箱の蓋表・蓋裏に墨書きされた品名・作者名・鑑定者名。共箱(作者自身の箱書き)が最も価値が高い
贋作がんさく
著名な作家・窯元の作と偽った模倣品。「写し(うつし)」は模倣だが偽りを称さないもの、「贋作」は欺瞞を意図したもの
火色ひいろ
焼成時の炎の熱で素地が赤〜橙色に発色した景色。信楽・備前などの無釉陶器に多く見られる
蒔絵まきえ
漆が乾燥する前に金・銀・貝粉などを撒いて絵を描く漆芸技法。平蒔絵・高蒔絵・研出蒔絵の3種が基本
銘(めい)
作者の名前や号を器物に記したもの。陶磁器では高台内に刻まれることが多い
落款らっかん
書画・工芸品に作者が捺す印章と署名の総称。「落成款識(らくせいかんしき)」の略
来歴らいれき
品物がどのような経路で現在の所有者に至ったかの記録。プロベナンス(provenance)とも呼ばれる。来歴が明確なほど真贋の信頼性が上がり価値が高くなる

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